歯医者で使用するホワイトニングの薬剤|主成分と作用について|美容診療コラム

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歯医者で使用するホワイトニングの薬剤|主成分と作用について

歯のホワイトニング治療では、漂白剤を使用します。漂白剤と聞くと洗濯に使用するものや、髪の毛の色を抜くブリーチ剤などをイメージされるかと思います。実は、ホワイトニングで使用される漂白剤も、それらと成分に大差がないようです。ここでは、ホワイトニングで使用される薬剤の作用と身体への影響について紹介します。

歯医者で使用するホワイトニング剤の主成分は「過酸化水素」

歯のホワイトニング治療に用いられる薬剤の成分は、過酸化水素がメインとなっています。これは洗濯や髪の脱色に用いられる漂白剤にも同様の成分が含まれています。過酸化水素は反応する物により酸化剤にも還元剤にもなる特徴を持っており、酸化剤、殺菌剤、漂白剤として幅広い場所で使われています。

洗剤や歯磨き粉などは汚れを包み込んで切り離すイメージですが、漂白剤は洋服などの繊維や歯質に入り込んだ色素を分解して落ちやすい状態にすると考えると分かりやすいかもしれません。また、ホワイトニングで使用する薬剤には、過酸化水素に加えて、粘性を高める物質や光によって活性化される触媒などが配合されています。その成分や濃度は、ホワイトニングの方法によっても変わってきますが、ともあれ歯を白くする主成分は、過酸化水素という物質であると考えてよいかと思います。

歯医者で使用するホワイトニングの薬剤はブリーチ剤の約10倍の濃度

オフィスホワイトニングでは、過酸化水素の濃度が高い薬剤を使用し、より短時間で歯を白くさせる働きがあります。

具体的には、髪の毛を脱色するブリーチ剤は過酸化水素が約3%含まれていますが、オフィスホワイトニングで使用する薬剤には過酸化水素が約30%前後含まれているそうです。そう考えると、オフィスホワイトニングで使用される薬剤がいかに作用が強いものであるかがイメージいただけるかと思います。ただし過酸化水素の濃度が高くなると、漂白力だけでなく殺菌力も高くなるため、扱い方を誤ると火傷などリスクを伴う場合もあります。そのため、日本では歯科医師や歯科衛生士といった専門家のみが扱え、一般の人が薬剤を使用する場合は基本的に歯科医師から処方してもらうようになっています。

また、オフィスホワイトニングで使用される漂白剤には、操作性をよくするために増粘剤が含まれています。これは漂白剤がサラサラとした液体だと、口腔内に流れ落ちてしまうからです。その他、光に反応する触媒が含まれており、ライトなどを照射することでホワイトニング作用を高めます。

ホームホワイトニングの薬剤は緩やかに歯が白くなる

ホームホワイトニングに使用される薬剤は、オフィスホワイトニングの薬剤と成分が少し異なります。違いは、過酸化水素ではなく「過酸化尿素」という物質が含まれている点です。この成分の違いは、過酸化水素は強い漂白作用を示しますが、持続時間が短いという特徴があります。一方、過酸化尿素はすこしづつ過酸化水素を生成するため、漂白作用が長い時間持続するという傾向があります。ただし、結果的にはホームホワイトニング処置を進めていく過程で、過酸化尿素が過酸化水素へと変化しますので、それほどの差は見られないようです。

また、ホームホワイトニングの薬剤には、光に反応する触媒が含まれておらず濃度も低めに設定されています。つまり、オフィスホワイトニングと比べると、歯を白くする作用は弱いといえるかと思います。

歯医者で使用するホワイトニング剤の身体への影響

歯のホワイトニングに用いられる薬剤は、毛髪の脱色に用いられるものよりも過酸化尿素などの成分が高濃度に含まれています。ですので、もし誤って飲み込んでしまったり目の中に入れてしまったりすると失明の恐れや、呼吸器官などへ悪影響を及ぼす可能性はあります。また、もしも歯に亀裂や小さな傷などがある場合は、知覚過敏を引き起こしたり、歯髄(歯の神経)にダメージを与えることもあり得ますので注意が必要です。

ですが、歯を白くさせる作用のある過酸化水素は、かつては食品の漂白剤にも使われていたほどです(現在は漂白以外に使用が禁止されています)。身体へ直接吸収するような方法でなければリスクは少ないと考えられるかと思います。正しい濃度の薬剤を正しい方法で、健康な歯に作用させる場合は悪影響が出る心配は少ないと考えてよいかと思います。

  • 監修医吉野 真弘
  • COJI DENTAL OFFICE
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